衆議院議員(6期) 神奈川第5区(横浜市戸塚区・泉区)
防災担当大臣 国家公安委員長
コンテンツの編集

地方創生が国づくりのカギ ~ 中小自治体をどうサポートするか ~

■地方創生への思い
この原稿を書いている今、自民党総裁選の真っただ中です。実は昨年の9月にも総裁選を行っており、昨年の10月の小紙(大臣就任前に書いたもの)を振り返ってみました。
その際、私は「石破総理の地方創生の思いは、私の国家観、国づくりの発想と軌を一にするものです」と書いていました。そして、キーワードは「関係人口」だ、とも。そしてこの一年間で、この地方創生関連の施策が2本形になりました。 

■ 高知県馬路村のチャレンジ
その一つが、「ふるさと住民登録制度」です。地方創生を担当する政府の「新しい地方経済・生活環境創生本部」の事務局長にこの考えを伝え、有識者会議のメンバーである私の元秘書で現在は(株)雨風太陽代表の高橋博之氏とも協力して、本部の柱となりました。
私にとってこの発想のきっかけは、高知県馬路村の「特別村民制度」です。高橋氏に教えてもらって私も登録しました。村長室で村長とゆずジュースを飲めるという特典付きなのですが、ネットで見ると、人口652人に対し、特別村民が11,000人もいます。
村の96%が山林という村で、小さくて皮の厚いゆずしかできない地区にもかかわらず、ゆず商品で年間30億円も売り上げているそうです。馬路村農協の公式サイトを通じて、8万人の通販の顧客の多くがゆず商品を購入しています。
担当者のコメントには「商品と顧客がつながるのではなく、村と顧客がつながっている、つまり村のファンづくり」という趣旨が書かれていました。
年商30億円が特別村民制度だけで実現できるわけではありませんが、ファンづくりのきっかけや仕掛けとしてはあり得るものと思いました。特別村民という肩書は法的な裏付けなどはありませんが、村への親近感や特別感を持つでしょう。その方々へ村の情報を発信し、もう一歩踏み込んで村からの「お願いごと」もできるかもしれません。つまり双方向の関係性に発展させることができるかもしれないのです。

■ 住民登録制度の可能性
これは2本目の施策ともつながるのですが、この地方創生の取り組みの中で特に中小の自治体の苦労と限界を感じることが多々ありました。例えば、地元の物産を海外に販売しようというアイデアが出ても、役場の誰も経験したことがなく、やり方が分からない。役場だけでなく、住民にもわかる人がおらず、協力者がどこにいるかも調べることができず、結局、何も動かないというようなケースです。
地方の過疎の小さな自治体の中で、必要なアイデアや人材を確保するのは至難の業です。都市部も含めた日本全国に協力してくれる人がいたら、絶対に大きな力になります。
私は実際に協力してくれる人を見つけ、うまく活かしている町村をいくつか知っています。だからこそ、そうした動きをすべての市町村が知り、それぞれのやり方で具体化していってもらいたい。そのためのふるさと住民登録制度という制度化の動きです。 

■ 中小自治体をサポートする力
そして2本目の施策は「広域リージョン連携」です。これも実際に地方創生事業に長くかかわってきた竹本吉輝・石丸修平両氏が取り組んでいる動きで、特に福岡では「福岡地域戦略推進協議会(FDC)」という形ですでに動いています。
福岡では地元のコアとなる企業と大学と自治体が協力して、行政の枠組、県や郡といった行政割を超えてその課題を認識する主体が集まり、戦略の策定から推進までを一貫して行う団体です。
彼らは自らを「Think & Doタンク」と呼んでいます。Thinkだけでなく、企画し、ちゃんと実行して結果にする団体だということです。私がこの動きに期待しているのは主に2つ。
一つは、課題ごとに集まるため危機意識の共有が容易で、対応に入れ込むエネルギー量が多いと思われ、結果として出せる最適の形を模索できるだろうということ。
もう一つは、中小の自治体で危機意識はあっても目の前の課題に対し何をしたらいいのか分からないという自治体に代わり頭脳となり、対策を生み出し、実行していくことです。
特に後者は深刻です。今まで地方創生を声高に叫び、予算もつけてきたけれど、結果に結びつかないのは、主体と想定してきた市町村が十分その課題をこなせていなかったからではないかと思われるからです。生み出す、創り出すという作業は、知恵も労力も半端なく必要とします。
一方で、中小の自治体は職員数が少なく、一人の職員が複数の仕事を掛け持ちしているため、これだけの労力を割くことは難しい場合が多いと思われます。このジレンマを解決する具体的な手法として、広域リージョン連携は育ってほしいのです。
「新しい地方経済・生活環境創生本部」に前述の両氏を紹介し、この構想も柱とすることができました。繰り返しになりますが、中小自治体で手が回らない部分をカバーする役割も担ってもらいたいと私は考えています。だからこそ国の予算が直接入れられるように工夫できないかというのが今後の課題です。

■ 地方創生が国づくりのカギ
私の大臣職務とは直接関係ありませんが、地方創生は私のライフワークでもあり、活性化した元気な地域が日本全国におこり、その総体が活力ある日本につながると思っています。
実は防災行政などを見ていても、自治体により差があるのも事実です。災害に強い地域を作るためにも、地方創生は必要な取り組みなので、今後ともできる形で取り組んでいきます。

※トップ画像:自社に入職する方々の移住のサポートとして、会社で扱う木材で社員寮を提供する製材会社(福岡県)

駅頭でお配りしている『時報紙  10月号 NO266-1』はこちらからご覧いただけます。

あなたのご意見をお聞かせください→ご意見箱
(全角文字で表記されていますので、半角に直してアドレス入力をお願いします)

あなたの声が政治を変える。
意見集約型政治を目指します。

新着記事

記事カテゴリー

さかい学プロフィール

坂井 学(さかい まなぶ)

衆議院議員(6期) 神奈川第5区
(横浜市戸塚区・泉区)
防災担当大臣
国家公安委員長
元内閣官房副長官
元自民党横浜市支部連合会会長

言いだしっぺです

こんにちは。「言いだしっぺ」のさかい学です。 初めて選挙に挑戦して以来、ずっと続けているのが朝の駅頭活動です。 ここで私は日々の政治課題に対する私の考え、思いをお伝えしています。と同時に、皆さんからのお話をうかがう場でもあります。意見集約型の政治を目指す私の、大切なフィールドです。

SNS

よく見られている記事