この一年間さまざまな政策の“実現”に内閣官房副長官として携わって来ることができました。
実現した政策をご紹介し、これからやるべき政策についての更なるご意見をいただくための連載6回目です。
■ ALPS処理水の海洋放出を決定
東日本大震災による福島第一原発事故の結果生じる汚染水を、ALPSという装置で処理した水を今まで貯蔵してきましたが、限界を迎えようとしています。
巨大なタンクは1000基を超えました。
この処理水はトリチウムなどが含まれていますが、IAEA(国際原子力機関)の定めた基準を大幅に下回っている濃度であるため、海洋放出しても問題ないというお墨付きをもらっている品質です。
しかし中国、韓国をはじめ、反対する国があることはわかっていた上に、福島への風評被害を再燃させる可能性もあるので、国としてはタイミングを計ってきました。
これも菅総理の決断で、福島の復興のために海洋放出を決定しました。
このタンクのある場所に原発廃炉のための施設を造らなければならないのです。
この問題を先送りしようとすればできないものではありませんでしたし、政府として批判を招くのもわかっていました。
限界を迎えようとしているのがわかっているのなら、誰かが決断をしなければなりません。
やるべきだと判断すれば、果断に実行していく菅総理らしさが出た政治判断です。
※福島の復興の足かせになってきた原発処理水問題。
この問題に道筋をつけることで、未来を向いた福島の復興構想を推し進めることが可能になります。
除染土の問題や未利用地の活用方法、イノベーションコースト構想の加速化も待ったなしの課題です。
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