台中花博レポート

2019年01月10日

台中花博の入場門

■なぜ、花博?
政府は瀬谷区の旧上瀬谷通信施設に「花博」の誘致を検討しています。
「花博」とは、国際園芸博覧会のことであり、花や木々など園芸分野の博覧会です。
メインの展示は、各国や各企業団体の作る庭園やフラワーアレンジメントなどです。その他、関連する様々なものが展示されたり、体験できたりします。
開催の目的は様々ありますが、私たちは地元のためにこの機会を最大に活用しなくてはなりません。
花博内でいかに地元瀬谷の特産品をアピールする場を作れるかも大切ですし、こうした大規模なイベントの開催は、旧上瀬谷通信施設の広大な土地に電気・ガス・水道・道路・公共交通機関などの生活インフラを整備する絶好の機会です。
花博に潜むチャンスを確実にモノにすべく、誘致や計画の動き出しに備えて、2年半前にはトルコ・アンタルヤで開催されていた花博を視察しました。
そして今回は、台湾・台中で開催中のイベントを見ると同時に、8年ほど前に台北で開催された花博の跡地利用の状況を現地でヒヤリングしてきました。

■花博の規模について
台湾・台中で開催中の花博は、「2018台中フローラ世界博覧会」(通称:台中花博)といいます。
国際博覧会の規模は、大規模なA1認定のものと、比較的小規模なA2認定のものがあります。
今回の台中花博はA2認定と同時に、大規模な国内園芸博覧会であるB1認定を合わせて開催したもので、我が国で言うと2000年の淡路島、2004年の浜名湖での開催と同じ規模です。
瀬谷に誘致しようとしているのは、より大規模なA1認定のもので、2年半前に視察したトルコ・アンタルヤでのものと同じ規模です。
台中花博と規模は違いますが、今回は跡地利用や公共交通の整備等について重点的に勉強してきました。

■「台中花博」と「台北花博」跡地
台中花博は「后里馬場森林会場」「外埔会場」「豊原葫蘆墩公園」の3会場に分かれています。

后里馬場森林会場は上瀬谷通信施設跡地同様、元は軍事用地だったため、道路等のインフラ整備を花博開催を契機に行なったそうです。
こうして整備されたインフラは花博終了後、地域の住民にとって大きな財産になります。無論、計画の段階からしっかりと終了後の利用方法について想定して滞りなく転用できるようにする必要はあります。

后里会場内にある特産品売店。軍の宿舎を改修したもの

外埔会場は台湾の農業について展示が行われています。花博終了後は「国際農業パーク」として営業する予定です。
こうした農業技術についての展示では、開催国の伝統的な農村文化を始め、地域の特産品の広報も行えます。台湾でも花卉類だけでなく、稲作やお茶、醤油、野菜等の展示も行っていました。

台湾米について学習できるコーナー
コメの入った籠をかついで、昔の農作業を体験

豊原葫蘆墩公園のテーマは「ウォーターフロント・花の都」。もともと市民公園として利用されていた河原を、花博に合わせて再整備しました。
地域の住民の方も散歩に訪れる憩いの場となっています。

さかい学が見ている案内板は、元の市民公園として再整備した豊原海上の比較図。歩きやすく舗装されていることが記されている。

台中から新幹線で移動すること、約50分。
台北の花博跡地の一部は、ビックサイトのような展示会場や水を使った循環型農業、また、デザイン・ファッション関係の情報発信基地として使われ、独自採算で運用されていました(その他多くの公園部分は台北市管理とのこと)。

台北花博の跡地は展示場やレンタルオフィスとして利用されている。

■見えてきた「チャンス」
今回改めて実感したのは、花博のテーマ設定や展示の中身について、日本で言えば農林水産省所管の内容であればほとんどOKだということでした。
例えば、台中の絶滅危惧種である台湾ヤマネコやサクラマス、ツキノワグマ、馬(馬術公園を会場にしたため)など、花と緑と直接関係のないものも取り上げられていました。つまり、今後地元のためになるテーマを決めていける可能性があるということです。
また、テーマ設定と併せ特産品開発を進めるなど、今後の取り組み次第ではチャンスがかなり広がるという実感を持つことができました。
花博開催中のこうしたメリット、そして花博終了後にまで続くインフラや跡地利用の可能性、大きく2つの観点からこれからもしっかり取り組んでいきます。

花博のパビリオン内。中央にあるのは胡蝶蘭で作ったタワー。
胡蝶蘭のタワー