元動燃事業団職員であり放射線の専門家の柴田隆昭氏を講師にお招きし講演会を開催いたしました。
地元から、白梅保育園の理事長である倉山様、夏刈場自治会の会長である鮫島様もご参加いただきました。
また、泉区選出の議員である神奈川県会議員の石井もちみち先生からは県会の対策、横浜市会議員の梶村充先生からは横浜市会の対策をお聞かせいただきました。
講演会の第1部では、事前に皆様から頂いた質問に対してお答えする形で基礎知識を学びました。
1、放射能の半減期とは・・・放射能は時間と共に減っていきます。それぞれ半減期があります。
2、被ばくにはどんなのがありますか・・・被ばくには外部被ばくと内部被ばくの2種類があります。特に内部被ばくが危険です。
3、放射線は自然にもあるのですか・・・自然界にはもともと放射線が存在をしています。
4、体内に入った放射線はどうなるのですか・・・放射線は体外に排出されます。
5、放射性セシウムの暫定規制値の意味は・・・成人、幼児、乳幼児が、5種類の飲食物を1年間365日ずっと飲んだり、食べ続けた場合、それぞれ1ミリシーベルトになる放射能濃度を計算し、最も厳しくなる濃度を規制値としています。(原子力安全委員会が設定した指標の考え方)
※年間線量限度は、国際放射線防護委員会(ICRP)(専門家の立場から放射線防護に関する勧告を行う民間の国際学術組織)によって勧告される、緊急時の介入における全身への下限線量当量レベルです。
6、放射線で傷ついた細胞はどうなりますか・・・DNAが傷ついた場合でも、多くは修復されます。
※皆様に知って欲しい、外部被ばくを防ぐための「3つの原則」!
①放射線の発生源から遠くに行く。(距離)
②放射線を受ける時間を短くする。(時間)
③放射線をさえぎる。(遮蔽)
第2部は、会場の参加者から質問をお受けしました。
Q、広島・長崎における原爆投下以後の米・野菜・魚・貝類・肉等に対する規制は行われたのか?規制が行われなかった場所もあると思うが人体の影響について検証は行われているか?
A、終戦当時は、技術力も知識が無かったので正確なデータは集められていない、規制なども行われていないようです。医学の先生がデータを現地で取ったようで、爆心地の距離との健康被害の聞き取り調査をしています。しかし、被害が大きく情報は集める事が困難だったようです。
終戦後の放射線のデータはアメリカが多く持ち帰っているようですので、その後に活用されているようです。
Q、秋田県の玉川温泉へ治療の為に行っているが、3.5-6.5mSvくらいの数値が出ていると聞いている。人体への影響ははっきりしていますか? (ガンが小さくなったりしていると聞きます。)
A、玉川温泉の岩盤浴も放射線が出ているらしいですね。岡山大学の温泉研究所にてラドン温泉と人体のガンの発生率に関係性はないとの事です。
Q、福島の30キロ以内でなくとも30キロ付近は安全とは言えないんじゃないですか?
人間が住んだら、5年後10年後どうなりますか?同じく動物・昆虫・植物もどのようになりますか?
A、福島の被害でも政府は30キロ以上は安全とは言っていない。確証的なことがいえない。
特に100ミリシーベルト以下の低線量だと、定量的なことはいえないですので、5年後10年後にどうなるかははっきりいえません。動物などについては、有名な「チェルノブイリ」の話があります。次世代では、体内のセシウムの量が減っていたらしいです。植物については、葉っぱにセシウムが吸着していると言われている。現地では、葉が落ちる季節が待たれている状況です。
◎柴田先生のお勧め資料
独立行政法人日本原子力研究開発機構の「放射線に関するご質問に答える会」
http://www.jaea.go.jp/fukushima/pdf/setsumei.pdf#search=’
是非、ご確認ください。
また、この会のように地元の方のご要望にお答えできればと考えております。