4K8K衛星放送本格実施を前に ~ 進捗状況と総務省の取り組み ~

2018年06月01日

6月1日が電波の日であることをご存知でしたか?
昭和25年6月1日に電波法・放送法・電波監理委員会設置法の電波三法が施行されたことにちなみ、昭和26年に電波記念日として制定されました。電波を国民の貴重な資源と認め、その利用を国民に開放したという意味も持つそうです。
今年はその象徴的な日に、新4K8K衛星放送本格実施半年前のセレモニーがありました。12月1日より9社が衛星放送を使って4K8K放送を開始します(8K放送はNHKのみ)。

■4K8Kの現状

4K8K技術の国内における潜在市場規模(2020年前後の直接効果)は約3.8兆円。国内経済効果(直接効果+間接効果)は約9兆円。2013~2020年の間の累計の国内経済効果は36兆円程度とそれぞれ推計されていて、かなりの経済効果が見込まれているところです。実際に業界が行った認知度調査では、4Kという言葉は88.8%の人が知っていると答えています。
しかし私の実感では、4K8K放送について、実はほとんど知られていないのではないか、話題にも上っていないのではないかと思っています。アナログ放送から地上デジタル放送になるときには、テレビが映らなくなってしまうので政府も大々的に、全精力を傾けて広報をし、同時にデジタル用のチューナーを無料で配るとか、テレビの買い替えに補助を出すなどの政策も実施しました。
しかし今回は4K8K放送が開始されても、現在の2K放送(現行ハイビジョン)はそのまま視聴することができます。つまりは今までに加えてチャンネルの選択肢が増えるということなので、地デジ切り替えのときとは状況が異なっているのです。

■4K8Kの技術力

そもそも2Kとか4K8Kという意味は、解像度から来ています。横を約2000、縦を約1000の画素で見せているのが2Kで、横約4000、縦約2000が4K、横8000、縦約4000が8Kというわけで、数字が上がるほどくっきりと細部まで見えます。
2006年に国際的に4K8Kの規格が標準化され、より高精細で立体感、臨場感のある映像となっています。NHKの研究所を訪れた際、私は実際に8K映像を見ましたが、「人間の目の上を行く」とまで言われるくっきりさに、軽いめまいを感じるほど質の違う映像だという印象を持ちました。

■4K対応テレビを視聴するために

2K、4K、8Kはそれぞれ技術が違います。4K8Kを視聴するには対応アンテナとチューナー、テレビを用意しなければいけない、つまりは追加の負担が必要になります。そこで高品質の4K8K放送を広めている総務省としては、今回は大前提として4K8Kのサービスを求めない人には今まで通り視聴でき、無理のない形で円滑な普及促進を目指しています。
さて、その4K対応テレビの普及状況ですが、今年3月末時点で約408万台、直近のテレビ出荷台数の35.5%は4K対応テレビとなっていて、平成32年時には2600万台と国内の世帯普及率が約50%になると予測しています。
そしてこの6月から、東芝が初めて対応チューナー内蔵のテレビを発売しました。今まで販売されていた4Kテレビには外付けの対応チューナーが必要なので、一部の事業者が10月ごろからチューナーを発売する予定となっています。
アンテナに関しては衛星放送用のアンテナが必要になります。地上デジタル放送では現在まだ4K8K放送の予定がなく、BS、CSのみになってしまうからです。技術の進歩により、周波数の枠の問題やカバー地域の問題などが解決できれば、そのとき模索されるものと私は思います。そしてBSのアンテナに関しても、今までの方式(BS右旋)に加え、BS左旋という新しい方式を使い始めます。つまり、現在BS放送を見ている方は4K放送チャンネルの一部は見られますが、すべてを見ることができないということになります。新しく設置する場合は、現在売っているアンテナは右旋左旋両方に対応しているので、問題ありません。
実は4K放送用の周波数枠を確保するために、BS放送は周波数の再編を行っています。これと相まって、昨年から総務省では衛星放送における新規参入に関しても検討を行っており、テレビ・放送に関しては、この規制改革推進会議の一つのテーマとして、ここ何か月か議論してきていますので、そこでの議論なども今後ご紹介できればと思っています。
4K8Kは特にスポーツを見るのに適していると言われています。2020年には東京オリ・パラ競技大会が開催されますので、ぜひ一人でも多くの方にこの大会を4K8Kの高品質映像でお楽しみいただけるよう総務省も努力していきます。

4K・8K本放送開始1年前セレモニー。中央はイメージキャラクターの深田恭子さん。

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