政務三役の海外出張 ~ 国益を増大させるための折衝 ~

2018年02月01日

■ 政務の海外出張とは

1/8~13の日程で、総務省の政務でペルー、コロンビアに行ってきました。その概要報告は総務省のHPでご覧いただくことにして、今回の小紙には「政務三役の海外出張」について書きます。政務三役とは、各省の大臣・副大臣・政務官のことです(以下、政務と表記)。
今回の出張の際も多くの方々から「視察?」と尋ねられましたが、メインは公務(外国との折衝)であり、改めて国会議員は外交や安全保障も担っていることを強く自覚しました。
私は今までに政務出張(ガーナへの総理特使としての派遣を含む)を10回行っています。その私の体験に基づいて、出張の内容を整理すると、大きく3つに分類できるのではないかと考えます。もちろん、1回の出張で複数の成果を目指しているので、いくつもの目的が重なることが普通です。

■ 発言に重みを持たせる

一番目は、国際会議への出席です。総理大臣や大臣が出席するG7 サミットやG20、APECなどが有名ですが、その他にも数多くの国際会議や国際団体の総会などがあります。それぞれの重要性に鑑み、大臣の出席を優先するものや副大臣、政務官などの政務が担当するもの、また、審議官や局長など、事務方で行うものなど、整理されています。
やはり大臣が出席した方が最も効果的であることは言うまでもありません。同じ日本の代表でも、日本がその会議にどれだけ重きを置いているかを示すという意味からも、相手の印象が違いますし、同時に、当然、先方も日本の大臣に合わせた地位の方が対応することになります。
私自身の経験では、日本がOECDの街づくりを担当する委員会の副議長の立場の時に、国土交通大臣政務官としてその委員会の分科会の議長を務めたり、日本の事例を発表するために国際会議に出席したことがあります。30カ国からの大臣級の代表が集まる会議の議長は、やはり事務方よりは政務の方がしっくりいくというわけです。
また、アメリカ開発銀行の総会にも財務副大臣として参加しました。日本はアメリカに次ぎ2番目の出資国です。当然、総会でも発言力はあるわけであり、この総会でもできる限り国益を広げるために政務が出席をすることになっています。

■ 日本の技術・商品のトップセールス

二番目は日本の技術などの売り込み、特にインフラの売り込みです。安倍総理が経済人を伴い、海外各国への外交を展開していることは、報道などで知られています。日本の技術や商品をトップセールスで売り込んでいるわけで、すでにいくつかの話も進んでいます。私たち政務も、総理ほどのインパクトはありませんが、これらの売り込みをそれぞれ行ってきています。
国土交通大臣政務官としてインドネシアで航空・空港関連のインフラ技術のセミナーに出席したことがあります。セミナーと言っても、インドネシアのインフラ採用の権限を持つ役所の幹部、企業の経営陣などが出席し、日本の会社が自社の技術に関する説明をする場です。このセミナーに参加した日本企業の方が、「普段、どんなに会おうと努力しても会えない人たちが、今、ここに集まっている」と言っていました。つまり、日本から政務が来たので、それに見合うと思われる役職の方々が出席してきたのだ、と。
安倍総理が旧ソ連邦の中央アジアの国を訪問した際には、同行した日本の民間企業の方がその国の政権中枢の人と写真を撮りました。その写真を現地の支店の入口に貼り出すことで、その国での信用をもたらし、商売がしやすくなっていると現職の大臣からも聞いています。
先月の私の出張でも、地デジの仕組みを使った緊急災害情報網の構築であるとか、日立が作る機材を使って陸稲の土中温度・湿度・日照量などをセンサーで管理していくシステムなどを売り込んで来ました。その際、圃場のシステムも視察しましたが、「日本の副大臣が視察をした」ということで宣伝効果が生まれるのではという思惑もあったからです。ありがたいことに、この時の模様は報道発表されました。

■ 日本応援団をつくる

そして三番目が、様々な要望活動です。今回、私は大阪万博を決める投票において、日本を支持してもらいたいと言うことと、ITU(国際電気通信連合)という無線や電気通信を扱う国際機関のあるポストに、日本から立候補するので投票して欲しいということをお願いしてきました。以前にも、シンポジウムなどへの参加の依頼や国際会議において日本の提案に賛成して欲しいというお願いをしたことがあります。
すでに総理の海外訪問回数が60回を超える安倍政権では、特に総理が訪問したフォローアップを私たち政務などが担うことにしています。何年かぶりに、もしくは初めて日本の総理が訪問した国には、まだその熱が冷めないうちに政務が訪問し、何らかの結果を残そうと戦略的に取り組んでいるのです。

いずれにしても、一筋縄ではいかないのが国際関係です。全員野球で取り組むことにより、少しでも日本の国益を増やすことにつなげたいと思っています。そのためにも総理や各大臣をもっともっと海外へ出し、また、海外の要人に日本に来てもらって、日本との関係を深めていくべきだと強く感じています。

あなたのご意見をお聞かせください→info@sakaimanabu.com
(全角文字で表記されていますので、半角に直してアドレス入力をお願いします)

あなたの声が政治を変える。意見集約型政治を目指します。