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経済対策で横浜の魅力創造 ~ 横浜・国・大使館の総力戦で世界に伍する ~

2016年09月01日

秋の経済対策が8/2に閣議決定されましたが、その中に横浜に直接関係のあるテーマがあります。その一つが、横浜港に関するものです。

■横浜港の復権を目指して
物流拠点としての横浜港の位置は、中国や韓国など、周辺諸国の港湾が活況を呈するのに伴って低下してきていました。
これは、日本全体としても言えることで、国土交通省は全国から募集を行った上で、京浜港(東京、川崎、横浜)と阪神港を「国際コンテナ戦略港湾」に選定し、世界に伍するコンテナ物流の基地にすべく、本腰を入れることにしました。
この京浜港の港湾運営会社として「横浜川崎国際港湾株式会社」を国土交通大臣が指定しました。指定されたことにより、行政財産の貸付、無利子貸付制度、税制優遇、政府出資などの支援を受けられる上、集荷、創荷など、扱う荷を増やす方策などにも国の支援を受けることができます。すでに3月には国からの5億円の出資がなされました。
今回、東京が加わらない形で、横浜、川崎でスタートすることになりましたが、私もそのいきさつの中でお手伝いさせていただくことが出来ました。

■国の支援とその成果
横浜には超大型コンテナ船に対応できる日本で最深18メートルの水深のバースと大型ガントリークレーンが整備されています。
18メートル水深のバースはすでにもう一つ建設工事が進んでいます。東京湾では、大井埠頭と青海埠頭の15メートル水深のバースが最深ですが、今の超大型コンテナ船は16メートルの水深が必要になっています。
今後、欧米から超大型コンテナ船が日本に来た場合には横浜港に入ることになるわけで、これは横浜港の可能性を大いに広げることになります。
また、これら多くのコンテナが集まったときに必要と考えられる物流施設の整備に対しても国は支援していきます。
このようにインフラを充実させた上で、京浜港で扱う荷物が増えるよう、国際・国内フィーダー航路などの集荷事業等の経費の一部を補助することも考えています。
一足早くスタートしている阪神港では、この施策によってすでに約12%増の成果を上げています。神戸港では史上最多の荷を扱ったという結果も出ています。
同時に国交省の各地方整備局が中心となって日本全国の荷主に、京浜・阪神港への集荷協力を依頼し、説明会も開催します。

■大型客船への対応
こうした物流の拠点としての機能を高める一方、横浜市はクルーズ船など訪日外国人観光客対策も進めています。
まずは、現在の大桟橋の隣の新港埠頭9号岸壁に新たな施設を整備しています。また、ベイブリッジの下を
れないような大型客船は、現在大黒埠頭で臨時に着岸してもらっていますが、将来的にはベイブリッジに沿って反対側の本牧埠頭A突堤に十分な施設を建設することになります。
そして今は観光客がバスに乗って東京に向かってしまう現状を変えるため、横浜各地へのアクセスをよくしていくことも必要になろうと思います。

■LNG供給基地としての横浜
もう一つのポイントは、天然ガス(LNG)燃料を船舶に供給する基地に横浜港がなろうというものです。これには世界的な流れが影響しています。
現在、北米、北欧において船舶からの排出ガス規制を高めた特別海域が設定されており、その結果、そこではLNGを燃料とする船舶が主に運航するということになっています。IMO(国際海事機関)はこれを全体に広げていきたいと検討しており、LNG船が大幅に導入されることは確実です。
このLNGは環境によいという特性を持つ一方で、一回の燃料供給による運航距離が短いので、燃料供給基地が必要となります。
すでに中国、韓国も東アジアのLNG供給基地の計画を練っているところであり、日本としてはシンガポールと組んで、シンガポールの次の供給基地、並びに北米、中米などへの最終供給基地として、日本・横浜港を整備したいということで動き始めました。
LNGバンカリングハブを形成し、先ほど触れたコンテナ物流の拠点化と合わせ、日本港湾の復権を目指していくわけです。
それを実現していくための検討会として、すでに東京ガス、日本郵船、横浜川崎国際港湾株式会社、関係する行政組織が参加をして「横浜港LNGバンカリング拠点整備方策検討会」が立ち上げられています。
立地の好条件に加え、すでに横浜港には民間所有のLNGタンクがあります。つまり、中国、韓国より速やかな準備が可能な上、いち早くシンガポールと連携して基地としての立場を確立させられるわけです。

■役所、大使館の機敏な動きがカギ
実は、その第一弾として、国交省港湾局は今年3月に職員をシンガポール国政府海事港湾庁(MPA)に派遣しています。政府としては着々と手を打って動いているわけですが、前述の検討会発足の直前に私が財務副大臣としてシンガポールに日本への投資促進活動で出張した折、計らずも在シンガポール日本大使館の篠田大使からLNGバンカリングの話を聞きました。
国交省の動きは知らなかった大使ですが、LNG先進国の北欧に赴任した経験もあり、LNGバンカリングは横浜にとって大きなチャンスではないか、シンガポールと連携すべきと力説されました。
早速港湾局に伝えると同時に、シンガポール大使館に出向している国交省の職員にも動いてもらって、大使館に全面的に協力してもらうようお願いしました。その結果、大使館の協力で7月に石井国土交通大臣も参加して、シンガポールで横浜港LNGバンカリングセミナーが開催できました。
MPAのアンドリュー・タン長官は2時間も出席し、自ら質問にも答えるなど、熱いやり取りが交わされ、成果を上げることができたそうです。
改めて今回は、大使や在外公館の力の大きさを感じると同時に、インフラ輸出を始め、各国大使には日本企業が活躍できる環境づくりに関心を持ってもらい、精力的に動いてもらわねばならないと実感しました。
財務省の幹部もLNGバンカリングに関する話を港湾局長から聞き、面白いと感じたとのことで、私からも引き続きの協力を依頼しています。
横浜の港湾関係では、他にも老朽化した山下埠頭倉庫群の開発計画や、大黒埠頭倉庫群の自動車輸出専用化などの大きな動きが予定されています。
これら国の動きとうまく連動させながら、横浜の魅力創造のお手伝いをこれからもさせていただきたいと思います。

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