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安全保障法制Q&A ~ みなさまからのご質問にお答えします ~

2015年08月01日

安全保障関連の法案が衆議院を通過しました。その間、多くの方々からご質問をいただきました。
主な質問は
●安保法案は違憲ではないのですか?
●個別的自衛権といった既存の法律で対応できないのですか?
●日本にはそんなに危機が迫っているのですか?
というものでした。これらのご質問はそれぞれが絡み合っているものなので、まとめてご説明させていただきたいと思います。

■「違憲」を決めるのは誰か
憲法判断の最高権威は最高裁判所です。
その最高裁が自衛権について述べた唯一の判決が昭和34年の「砂川判決」であり、今回の法整備の基本的論理はこの判決の考え方と軌を一にするものだからです。
砂川判決は「我が国が自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛のための措置を取りうることは、国家固有の機能の行使として当然のことと言わなければならない」と述べています。
個別的/集団的を問わず、「必要な自衛のための措置」は認めているわけです。

■過去の政府の「判断」の違い
一方で、政府は昭和47年の政府見解に基づく立場を取ってきました。
簡単に言うと、「日本は集団的自衛権を持っているけれど、使えない」というものです。つまり、当時の国際環境では集団的自衛権を使わずとも日本は安全が確保できたので、集団的自衛権は砂川判決で言う「必要な自衛のための措置」には入らない、と判断したのです。

■今、そこにある危機
しかし、安全保障環境には大きな変化がすでに起きています。厳しさは増すばかりです。
北朝鮮の数百発のミサイルは日本の大半を射程に入れているばかりでなく、そのミサイルに搭載できる核兵器開発も深刻さを増していますし、先日は潜水艦発射型弾道ミサイルの水中発射にも成功したと発表がありました。
中国では、公表している国防費でさえ、過去27年で41倍、過去10年で3.6倍に増えていますし、東シナ海の開発や南沙諸島における軍事基地建設は皆さまがご存知の通りです。
自衛隊機のスクランブル回数は増加傾向にあり、ISILをはじめとする国際テロ、サイバー攻撃なども懸念されます。
この現実から目を背けることなく、真摯に対応することを考えれば、現在は「必要な自衛のための措置」に限定的に集団的自衛権を入れなくてはいけなくなってきていることは間違いありません。

■法案成立を求める石垣市議会
尖閣諸島を行政区に持った石垣市議会が7月14日、今国会での平和安全法制の成立を求める意見書を可決しました。
中国公船の領海侵入が頻繁に起こる一方で、東シナ海ガス田開発も2008年の合意が守られていない等の現状に、中国との最前線にいる石垣市の皆さんが現場の緊張感から来る強い危機感を持っているということを、今回の意見書の可決は物語っています。
しかし、これは石垣市に限ったことでしょうか?

■なぜ「個別的自衛権」ではダメなのか
例えば日本を射程に入れる北朝鮮の弾道ミサイル(ノドン)は車載式で移動されるので、発射してから日本に着弾する前までにたたくしかないのです。
つまり、アメリカの衛星からの情報を元に、アメリカのイージス艦がデータ・リンクをしながら上空で打ち落とすというシステムになっています。
例えばその際に、アメリカのイージス艦が攻撃を受けてミサイル対応がおろそかになれば、日本のミサイル防衛システムに穴が空く、つまり、ミサイルが日本の街に落ちるわけです。
しかし今は、日本の街にミサイルが落ちるとわかっていても、このアメリカのイージス艦を助けることは出来ません。なぜなら、これが集団的自衛権に当たるからです
40年前には無かった状況が生まれ、それへの対応が求められているからこそ、今回砂川判決の考え方に沿って「必要な自衛のための措置」にあくまでも限定的な集団的自衛権も入れようということを決断したのであり、この法理に基づく解釈であるので、違憲ではないと申し上げています。

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