農協改革~ より自立した農協・農家のために~

2015年03月01日

国内も国外も社会の動きが早く、国も組織改革をし、規制緩和を進め、新たな現実に対応できる制度へと変更していくのに大変です。
今まで通りで対処できるほど甘い現状ではありません。そして農業分野でのこの現状への対応が農協改革です。
今回の農協改革こそ、生産現場に一番近い農協が今まで以上に現場の事情に合わせ、思う存分対策が取れ、がんばった分だけの見返りがあると同時に、責任も明確になるという、農協の主体性を尊重したものです。

■全中と農協の関係
ここで指摘しておきたいのは、「全中」(全国中央会)と各県ごとにある「県中央会」の2つと、「農協」は違う、ということです。
全中は農協を指導し、農協の監査などはしますが、生産・販売現場は持ちません。
通常、農業の生産現場に関して言われるのは農協に関してです。
今回の改革は、農協の自立化・活性化、結果的には農家の所得を増やすという目的で、それを実現するのに、全中が法律上位置づけられたまま強制力を持ち続けるべきか、それとも各地域農協の自主性に任せるかというのが大きな論点の一つでした。
日本に12,000以上の農協があった時代は、小さい農協もあり、自力ではどうにもならないようなところもあったでしょうが、今は683程度に集約されてきて、単独で賄えるようになってきています。
例えば、横浜市内もJA横浜に一元化することになっており、JA横浜は毎年1億円を超える「賦課金」を県中央会に出さずとも立派にやっていけることは間違いありません。
また、「土地に関する税・土地制度」が最重要課題のJA横浜からの陳情に「コメの減反政策に関して」という項目が入っていることにも違和感がありました。これも全国一律でものを考えているからです。
しかし、これからはそれぞれの地域に即した活動を思う存分していけることになります。
ですが、それは裏を返せば、その地域地域に即した対策を精一杯やらないと継続できなくなってしまう、という厳しい状況に社会環境が変化しているということでもあるのです。

■求められていた改革
農協改革のプロジェクトチームでのヒヤリングの際、全中から推薦された青年部代表の話を伺いました。
彼らは全中のために必死に話をするのですが、話の内容は「地域農協の必要性」でした。聞けば聞くほど自立した農協の必要性を感じ、与党の案で進めるべきではないかと思わされました。
結局、全中は法律上規定されず、農協に対する強制力はなくなることになり、農協は業務も会計も監査をしてもらうところを、全中を含めて自由に選ぶことになります。
また、全農(経済連)は生産物をより高く売れるルートを提供し、ホームセンターより高い肥料を売る現状を改善すると同時に、農協は自由に有利なところから農業資材を買うことになります。
そして全農・経済連は必要ならば、今より制限の少ない株式会社化できることになりました。
つまり、各地域農協が自ら考え、自ら決定し、行動することがより求められることになり、各農協にとってはよい方向の改革になっていると私は確信しています。
JA横浜は「地力」があります。各支店の支店長をはじめ、各職員は地域や組合員の声を聴きながらがんばっています。こういう努力もあり、横浜にとっての農協は営農だけでなく、地元を守ってきた地主さんたちのコミュニティとして、行政区とは違った役割を果たしたり、共済、旅行、イベント、葬儀といったサービスを提供する役割を担っています。
これらの機能も重要です。今回はがんばる農協を支援していく中身になっていると思います。だからこそ横浜版の農協をより洗練させてほしいと願っています。