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「消費税率アップ先送り」の意味するもの~ 財政健全化という大きな課題の前で~

2014年11月21日

■「消費税率アップ賛成」の流れの中で
安倍総理が衆議院解散を決断しました。
その会見で、消費税率アップの18ヶ月先送りを発表しました。
野党からは「誰も反対しないのに、何で解散なのか」という批判を受けていますが、実はその決断は「財政健全化」と「経済成長」の両者を求める安倍総理にとって、大変難しい決断だったと思います。
専門家、有識者の方々の判断も、「予定通り増税」が多数でした。
11/18(火)に開催された再増税を判断するための有識者点検会合に参加した9人のうち、明確な反対は一人のみ。
また、18ヶ月の先送りには、法律改正も必要となります。国会答弁にも立ち、自ら税率を引き上げる日程を決めていかねばなりません。
しかしそれでも、あえて“大変な”選択をしたところに「デフレ脱却」を何としても成し遂げたい、という安倍総理の執念を私は感じます。
デフレは多くの企業と日本経済、それを支える国民に重くのしかかってきました。そのデフレ脱却が感じられつつある「今」が大事だということです。
同時に「財政健全化を忘れたのか」という批判もあります。
それに対して、安倍総理は「財政健全化にはデフレ脱却が必要だ」と主張しています。平成32年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化する目標は引き続き堅持し、その計画を来年夏までにつくること、また平成29年4月の消費税率アップの期日を再び延ばすことはしないことも約束し、財政健全化への覚悟を見せました。
財政健全化については“単にお金を使わない”ということでは達成することができない、ということを民主党政権時代に学びました。
収縮する経済に減収となる税収、その負のスパイラルの中から、財政健全化への道筋は見えませんでした。行政改革による歳出削減は引き続き行っていくことはもちろん、同時に全体のパイを大きくしていき税収を増やしていくしかない、その道を模索しているのがアベノミクスなのです。
つまりは、その財政健全化と経済成長の二兎を追い、ともに捕まえるという難しい舵取りをしていくということなのです。
ただでさえ、日本を取り巻く環境は厳しさを増しています。中国、韓国はもちろん、新興アジア諸国の企業も日本企業の強力な競合相手となってきました。領土領海も守っていかねばなりません。

■有権者に委ねられたもの
一方で私たちにとって初の人口減少社会、高齢化。
その中で日本が国際社会で生き残り、活気ある社会をつくっていくためには、のんびり議論している余裕はないのです。
限られたエネルギーを集中し、一致結束して難問に挑んでいくことが必要です。
力を結集し、政策を継続し、結果を出すためには、時間もかかります。
成長戦略の目標設定も平成32年であり42年です。また、日中首脳会談が、日本の主張を変えることなく実現することが出来たのも、一定の時間が必要でした。
その力と時間を政治に託していただけるのが、国民の判断という選挙の結果です。
重大な決め事の変更には、反動もそれだけ大きくなります。今回も消費税引き上げ派の方が多いと言われた中での決断でした。
しかし、今、路線対立している余裕はありません。総理の決断の延長で、その決断が正しかったといえる状況を私たちは創り出していかねばならないのです。
総理は、「与党で過半数を超えなければ退陣する」と明言した一方で、再び政権を預けていただいた場合には、様々な取り組みをスピードアップさせると約束しています。
その力を与えてくれるのが、国民の信任です。
今回は再び私たちの考え方を訴える機会となります。
ご理解いただけるよう、精いっぱい努力していきたいと考えています。