2010年2月)外国人の地方参政権について

2010年02月01日

今年になって、外国人参政権の問題が突如として湧き上がってきました。小沢一郎民主党幹事長をはじめ、鳩山政権が今通常国会での法案成立を目指しているからです。

暫定税率廃止や、後期高齢者医療制度の撤廃、中小企業の法人税率引き下げなど、マニフェストとして謳い、派手に演説をしていた公約はきれいに撤回されているにも関わらず、マニフェストにはまったく載ってもいない、そして選挙のときもほとんど触れられなかった、この外国人参政権の法案は着実に進んでいます。なぜか。

■民主党の”裏マニフェスト”

産経新聞が報じている、今年1月12日の赤松広隆農林水産大臣の発言が明快です。場所は、在日本大韓民国民団中央本部のパーティー会場でした。いわく、「民団の皆さまには昨年、特にお世話になった。投票はしてもらえないが全国各地でいろんな形でご支援いただき、政権交代につながった」「民主党中心の政権で地方参政権問題が解決するとの思いで応援してくれたと思う。その意味で公約を守るのは当たり前だ」。

赤松大臣は当時の民主党選挙対策委員長です。つまり、選挙を仕切る人が、日本国民には約束していなかった“裏マニフェスト”として、韓国人に外国人参政権を公約していたということです。

■誰の『民意』なのか

『BNNプラス北海道356(毎日新聞社も主たる株主となっている会社が運営 http://www.hokkaido-365.com/)』が昨年の11月に行った世論調査によると、「外国人に参政権付与が必要」が169人、「不必要」が14,053人となったそうです(解答者数14,280人)。世論がこうだからマニフェストに載せられなかったのは理解できます。しかし、こんなに反対が多い状況にもかかわらず、強引に成立させることが民意なのでしょうか。

アンケートの中身を見ますと、付与すべきという理由には、「税金を支払うなど、日本人と同じ環境で生活しているから」「人権侵害にあたる」「多様な価値観が受け入れられる環境が必要」「国籍ではなく生活実態で判断すべき」などがあります。しかしこれらは決定的な理由にはならないと考えます。というのも、税金は日常の行政・公的サービスの対価として払うものであって、参政権とは関係ありませんし、永住外国人は帰化することで選挙権を得ることができます。また、多様な価値観を受け入れるのに参政権が必要でしょうか?

付与に反対する理由としては、「公務員を選定、罷免するのは国民固有の権利であるとする憲法15条違反ではないか」「自国と日本と二重参政権を持つことになるのでは」「内政干渉を許すことにつながる」というような法律的な問題が挙げられています。これこそが大きな問題です。

■有事の際に国を守れるのか?

同様に実際問題として、外国人が一地域にまとまって住めば、彼らの意向を汲む地方自治体の首長を出すことが可能になります。有事の際には、国ではなく、自治体の首長が秘密情報も含めて、その地方自治体における判断を一時でも一手に引き受けなければならない段取りになっています。そのときに、その秘密情報が外国人経由で他国に漏れたり、その地域で日本に必要な施設を作るのに反対をされたり、ということも考えられます。国と国との戦い「はなりふり構わず」です。何があるかわからないのです。

今現在、日本には91万人の永住外国人がいると言われており、そのうち韓国・北朝鮮系が47万人、中国約14万人、ブラジル約11万人と言われていますが、ここ10年で4倍にも膨れ上がっているのが中国人です。私は法律論を整理することも大事ですが、とにかく現状、地方自治体が本当の意味での日本国民の自治に寄らなくなってしまう可能性がある法案は許されないことだと思っています。

■海外の状況

海外の状況を見ると、何らかの形で外国人参政権を与えている国は40カ国といわれています。国連加盟国は192カ国ですから、40という数が決して多数でないのはお分かりいただけると思います。そのなかで、EU諸国は将来一つの国になるという方向性があるから、相互に認め合っています。その他は、労働人口減少のために移民を受け入れたい国が、優遇措置の一つとして取り入れている場合や、過去に植民地であった関係から認められている国など、明らかな特殊事情があるところがほとんどです。韓国も認めていますが、永住権取得に関して大変厳しいハードルがある上、ほとんどが韓国人の配偶者や家族のみであり、在韓日本人は60人程度ではないかとも言われています。これでは47万人の在日韓国・朝鮮系の数と比較したら、決して互恵的ではないこともお分かりいただけるだろうと思います。

とにかく、解決しなければならない課題は多いのです。決して今急いで決着をつける問題ではないと思います。特に選挙の応援の見返りに、参政権を付与されたのではたまりません。国を売る行為だとも感じます。

■結論は急ぐな!

今は、在日外国人を受け入れるという”感情的”な部分と国としてのあり方を考える”制度的”な部分をきちんと見極め、もっと慎重に考えるべきであり、どういう危険がはらむのかについても、もっと議論が必要だと思っています。