2010年12月)いざ!!というときの対応

2010年12月01日

~北朝鮮の砲撃にみる、現政権の対応~

■現政権の危機管理意識

今回の北朝鮮の韓国への砲撃には、私もびっくりしました。日本も当然、北朝鮮の射程距離内ですから、いきなり爆弾を打ち込まれる可能性を考えないわけにはいかないことが明白になりました。防衛体制は戦争を避けるためにもきっちり整備しなくてはいけないと改めて考えさせられました。

菅総理は今回の有事への対応をブログで自画自賛しているようですが、普通の感覚の人ならば逆に恐ろしくなるのではないでしょうか。
1.事件直後の取材で、「第一報は報道で知った」との発言。一国の総理、日本の危機管理の責任者が国民と同じ方法でしか情報を得ることができなかったという驚き。
2.批判を受けて1の発言を取り消し「第一報は秘書官からのだった」と変えたこと。批判を避けるためであることは分かりますが、都合が悪いから変えたのでは、総理の発言に対する信頼、信用はガタ落ち。誰も信じなくなります。
3.事件が明らかになったあとも官邸に政治家が70分もいなかったこと。総理も隣の公邸にいたにも関わらず、官邸入りに1時間以上も遅れていること。岡崎トミ子国家公安委員長は、なんと23日当日に登庁していません。
4.安全保障会談も開かなかったこと。自衛隊の統合幕僚長や陸海空のトップなど、現場の組織の責任者からそれぞれの分析を聞く場とも言われているこの会議をなぜ開かないのか?どこまで事態が展開するかわからないなか、最悪のケースも想定し、重大緊急事態としてせめて会議を開き万全の状態で臨むことは必要だったのではないでしょうか。

少なくともこれらに対する対応までは、自民党政権であれば国民に不安を覚えさせるようなことはなかったはずです。『報道2001』というTV番組での菅内閣支持率21.0%という世論調査(11/25調査)の数字は、同調査の「菅内閣の危機管理能力がない」=74.0%に大きく影響を受けていることは間違いないと思います。

■今後の安全保障上の課題

民主党政権になり外交の不手際が不手際を呼び、一挙に様々な問題点が浮かんできています。

しかし、その中で自民党時代にも、もっと詰めておかねばならなかった点がいくつもあったと感じます。特に領海に関するもの、防衛の現場も絡む対応です。

今回の尖閣諸島の一件でもお分かりのように、領海に入ってくる他国の船を停止もしくは、乗組員を拘束するための法律の不備が指摘されています。今回は公務執行妨害という理由で拘束しました。

集団的自衛権の問題も安倍内閣の時に議論を始めましたが、結論まで至っていません。

安倍政権は以下の4つの形を想定しえるものとして提起しました。
1.同盟国を狙った弾道ミサイルを撃破する
2.並走中の同盟国艦船が公海上で攻撃されたとき、自衛隊が反撃する
3.PKOなどで活動中の他国軍が攻撃されたとき、自衛隊が応戦する
4.自衛隊が同盟国の軍隊を後方支援する

今や、いつ何時こういう事態が発するかわからない状態になってきました。一刻も早く整理することが必要です。
そして、情報・謀報体制の整備もあります。テロや海賊行為、拉致などという形での攻撃や、今後は細菌、サイバーテロにしても対応していかなければなりません。この整備もこれから必要です。しかし、自衛隊を”暴力措置”ととらえている今の政権に、その必要性が理解できるのか疑問です。日本が立ち直れないような致命傷を負わないうちに、政権を変え、これらをきちっと対処することが必要ではないでしょうか。