2009年2月)国会改革 まずはルール改変

2009年02月15日

先月27日に平成20年度第2次補正予算が成立しました。なぜ、野党は参議院で採決に応じ、補正予算を成立させたのでしょうか。

新聞では、「引き延ばし」批判の高まりを恐れて、と分析をしています。
つまり、経済情勢の厳しいなかで、反対ばかりしていて経済対策を遅らせることになると、批判を一身に浴びてしまうというのです。ですが、それだけではありません。
補正予算を成立させて協力している風を装いながら、実際の経済対策を政府に打たせないことが可能だから、採決に応じたのです。

補正予算と同時に提出している関連法案の一つである、財政投融資特別会計特例法案が成立しなければ、政府は経済対策を打てません。そしてその法案は、参議院では棚ざらしにされており、1月末日の時点では審議入りもしていません。

■審議引き延ばしを可能にするルール

お金の「使い道」が予算ですが、それはお金があって初めて意味あるものとなります。
今回、総額4兆7858億円の補正予算のうち、4兆1000億円を超える額は財政投融資特別会計の剰余金を使うことになっており、関連法案が成立しないと確保できないのです。
すなわち、第2次補正に組み込まれているほとんどの対策が打てないことになります。このままでは、参議院で60日経過後に再議決、というシナリオで進むことになり、成立も3月14日以降になってしまいます。
まだ、1ヶ月半もの間、民主党は実質の引き延ばしができることになります。

実は昨年暮れに、小沢一郎民主党代表が「審議は進めるので補正予算を国会に提出しろ」と迫ったことがありました。当時の報道をご覧いただくとわかることですが、一度たりとも関連法案には触れていません。
この約束がないから、総理も補正予算を提出できなくなったのです。
ましてや、それに加えこの当時「60日ルール」「会期不継続のルール」「1月中の通常国会召集のルール」を組み合わせると、関連法案を棚ざらしにすることによって昨年の臨時国会のみならず今年の通常国会でも、民主党が成立を阻止できる状況に持ち込むことができたのでした。

大きな落とし穴です。

だからこそ、昨年末は「一刻も早く対策を打つべき」と、あれだけ声高に提出を求めたのであり、逆に今年の通常国会では批判されないぎりぎりまで審議の引き延ばしを行っているのです。
論理を一貫させるのであれば、当然いち早く対策を打たせるべきであるにも関わらず、です。

■国会を”良策競争”の場に

私は今、大変な憤りを覚えています。
日本経済が厳しいなか、今は与党だの野党だの言っている場合ではなく、一刻も早く経済対策を打つべきなのです。
野党が失政を引き出して与党のポイントを下げたいのはわかりますが、それは同時に日本経済の足をも引っ張ることになるということを忘れないでほしいです。
時期を失すれば、取り返しのつかないことにもなりかねません。
今やるべき競争は、足を引っ張ることではなく、国を良くするための知恵の出し合いです。民主党は、しっかり対案を出すべきですし、それができないのであれば、一刻も早く政府に経済対策をやらせるべきです。

今年は間違いなく衆議院の総選挙があります。定額給付金を含む経済対策の評価は、その選挙で国民が直接下すことができるのです。

ちなみに、全体で75兆円の経済対策のうちの定額給付金を除く73兆円分に関して、民主党からも強い反対は出ていないのです。その中には、雇用対策も、地方の対策も、医療、介護の対策も、そして学校の震災対策も、議論によく出てくる内容はほぼ含まれています。

■判断基準は”国益”

私は、国会のルールを変えようと主張していますが、今のルールではねじれ国会のもと、残念ながら民主党が経済対策の実施時期の決定権を握っています。

その民主党に私は言いたい。国益という言葉を一回考えてみてほしい、と。アメリカはオバマ新大統領の下、民主党も共和党もなく一致団結して、この難局を乗り切ろうとしています。

日本も今は与党も野党もなく、必要なのは国益の観点から何をすべきかという判断なのです。
国益を損ねてまで、自党のポイントを稼ぐことが本当に正しいのでしょうか。補正予算を成立させて国民の批判をそらしたつもりかもしれませんが、国民はこんな小手先のまやかしではごまかされないはずです。
この憤りを忘れることなく、私は次期の選挙でしっかりこの思いを訴えさせていただきたいと思います。