税制大綱 2つの柱 ~ 「日本の経済を取り戻す」ために ~

2013年02月01日

政権が発足して一カ月。先日実施された報道各社の世論調査では、発足直後と比べて7~9ポイントほど内閣支持率が伸びました。
通常、選挙大勝後、内閣支持率は下がる傾向にあるなかで、極めて異例なことだと思います。
今回の安倍政権が目指す方向とその具体的な対応が強いメッセージとして国民に伝わっているのだと思います。
また、アルジェリアの人質事件で犠牲になった方々を帰国させる際、通常はJALなどの民間機を利用してきましたが、実は初めて政府専用機を飛ばしました。「犠牲者の家族から、利用料を取るべきだ」という意見もありましたが、官邸はきっぱりと政府が負担する決断をしました。
こういう決断を国民のみなさまが見てくださっていることを、今回は嬉しく思いました。

■税制改正2つの柱
そして、その安倍政権の目指すべき具体的な政策の一つとして、1月24日に税制大綱がまとめられました。総額で、各紙多少試算の数字が違いますが、2700億円とも2400億円とも言われる減税が基本の改正となりました。
今回の改正には、大きく2つの柱があります。

①消費税対策
1つめの柱は、経済状況が許すと認められれば、来年4月から引き上げられる消費税への対策です。
社会保障費用の増大分を負担頂くための消費税ですが、導入時の混乱やひずみを最小限にするための改正です。
自動車取得税の廃止や重量税の減税、住宅ローン減税の拡充などが消費税導入の市場への影響を抑えようとするものです。
また、消費税税率アップに、低所得者層の所得格差への不満が聞こえてきており、それへの対処として、所得税の最高税率を45%に引き上げました。
元々、所得税の納税者そのものが日本の場合、人口の4割程度なので、45%が適用されるのは、約5万人、0.04%ほどですが、600億円の増収が見込まれています。
そして相続税も基礎控除額が3000万円に下げられると同時に税率も8段階、最高が55%と変更になります。
特に横浜のような都市部では、相続税は地域共同体のあり方とも密接に関係しているので、現状に配慮したあり方を更に模索していきたいと考えています。

②経済刺激策
そして2つ目の柱が「アベノミクス」とも呼ばれる景気浮揚につながる改正です。
安倍政権の経済政策では、金融政策、財政政策、成長戦略の3つを「三本の矢」と表現し、このうちの成長戦略を強力に推進するために、「税制措置をこれまでになく大胆に講ずる」と宣言しています。
企業向け施策が、増やした給与の1割を法人税から差し引ける制度の創設、中小企業の交際費枠の拡大、研究開発減税の拡充、設備投資減税などです。
特に、交際費枠の拡大に関しては、商店街の方々や飲食業の方々から大きな期待を寄せられています。
また、個人向け施策が、祖父母から孫へ教育資金をまとめて贈ると1500万円まで贈与税を非課税とする制度です。
これは、消費意欲が本来旺盛な30~50代の子育て世代が、老親の面倒や子どもの教育費で充分な可処分所得がない実情に鑑み、親の世代から子の世代へ条件を付けてお金を動かすことにより、もっと使ってもらおうというものです。
これらを中心に、今回の大綱は作られました。国民の理解の上に、上手に利用していただくこと、ある部分ではご協力していただくことが、狙った成果をきっちりと形にすることに必要なことだと思います。