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私が民間ボランティア活動をするワケ ~国づくりの基礎としての民間力の活用~

2011年06月01日

■私の果たす役割とは
5/28、29両日にFNNが実施した世論調査では、3分の2の人が政府の震災への対応は評価できない、8割以上の人が原発事故に関する政府発表は信頼できない、そして86%の人が、今国会で第2次補正予算を成立させるべきだと考えている、という結果が出ました。
また義援金の88%が未支給で被災者に届いていない現状を見ると、「政府がやるべきことをやっていない」のは確かです。
自民党も石破政調会長を責任者として、第2次補正予算の自民党案作りを進めるなどの対応をしていますが、国民は政治が復興に向けてやるべきことをやっていると充分に認識してはいないと思います。
そのためか、私も「こんな状況下で、なぜ被災地支援のボランティアなどをやっているんだ」とお叱りをいただくことが増えてきました。
しかし、国は国のすべきことがあり、県には県の、市町村には市町村の、政党は政党の、そして私には私の果たす役割があると私は思っています。
議論だけではダメなのです。机上の空論を並べていても何も始まりません。まず、自分で実践することが大事だと思っています。どんなに大きなことを言っても、私は現職の議員ではありません。もし現職であれば、国民の代表として求められるものであるわけですから、その立場での汗の流し方があるでしょう。
ですから、私の役割は今の立場で実際にできる・動かせることをやることだと考え、復興支援に関しては民間ボランティア団体で動いています。

■動き始めた民間力
私個人での活動となると、すべての被災地を対象に支援はできません。ですから1ヶ所、岩手県大槌町に絞り、しかし、息の長い確実に見える形の支援とその成果を目指し実績を作っていきたいのです。
5/30の読売新聞の社会面に「大槌復興まちづくり住民会議」の記事が載りました。この動きは私たちが仕掛けてきたものです。被災者を横浜までお呼びし、横浜駅前で大規模な募金活動を行い、泉区の公会堂でシンポジウムを開催しました。その時のパネラーのうちの3人が、今度の住民会議の呼びかけ人となってくれました。何の立場も役職もない若手です。
今までであれば、こうした一住民の呼びかけは無視され、つぶされていたものでしたが、活動を通して広く知られたため、町長候補予定者はじめ、町議会議員、漁協の重職者、役場の職員など、町の運営に影響力のある人たちまでが出席する会となりました。小さいこととはいえ、着実に変わってきています。

■国政に活かせるひな型づくり
大槌町は特別なところではありません。有名な観光地でもないし、物産もありません。だからこそ、私はここから「ひな型」をつくっていきたいのです。
全国には数え切れないほどの過疎地や高齢化して存続が危ぶまれている地域があります。大槌町も同じでした。そして、津波によってすべてを白紙から創り上げなくてはならなくなりました。だからこそ、民間の力を中心にまちづくりを行えば、今までの過疎地域とは違う魅力を感じる地域ができるんだというひな型にしていきたい。そしてそれを全国に発信し、広げていきたいと思うのです。それなら議員浪人中の私でも果たすべき役目があります。
今までにない魅力を、この横浜を始めとする都市部が地方に提供できるのではないかと思っていますし、また顔と顔が見える関係を構築すれば、そこから信頼が生まれ、もっと横浜が提供できる分野が広がると思うのです。
一方、この作業から私たち都市に住む者が学ぶこともあると思います。
被災者たちは「いかに無駄なもの、無意味なものが多かったか、すべてを失ってわかった」と言っています。逆に、家族や当たり前の日常が実は最も大事だったということもわかって来たのです。原点に戻るという意味で、それはとても大切です。
都市部も、今の経済システム下で大いに行き詰って来ています。コミュニティ、介護を含む社会保障の不安、環境の悪化などのひずみは子どもの行動に出てきてしまっています。この社会改革の突破口は、実はこの震災地域のまちづくりの中にあるのではないかと思っています。そしていずれこのひな型は国の政策にも貢献していくものだと考えます。

■自立への支援
私が目指している支援は単なる「ものをあげる」「募金をあげる」ことではありません。今のままでは避難所にいる人たちがすべて生活保護受給者になってしまいます。それでは日本はつぶれてしまいます。
骨格作りは国や県などの行政が行っていくべきものですが、まずは地域が自立しなければなりません。そのためには、若い世代が戻ってくること、つまり雇用があり、インフラも最低限整備されていることなどが必要になります。このなかで、ボランティアや民間でできることを大槌町を舞台に支援としてやっていきたいと私は思っています。
フィージビリスタディ(実行可能性や実現可能性を検証する作業)はこれからですが、アイデアがいくつかあります。これをやるのが、今の私の役目ではないかと思っています。
募金疲れなのか、熱が冷めたのか、募金活動をあまり見かけなくなりましたが、私は私の現場である大槌町で支援することがある限りは、その活動をしていきたいと思っています。

PDFはこちらから→時報紙2011年6月号 NO96