復興庁の現状と課題~政務官の目から見た復興~

2013年03月01日

国土交通省と復興庁と兼任の形で政務官になり約1ケ月となります。
実際にその職に就くと、初めての経験や想像と違う現実がいくつも出てきて、未だその立ち位置をうまく捉えきれていない感じはぬぐえません。
なので、まず思う存分動くことで見えることもでてくるだろうと、全力を尽くしています。
震災後から「ゆいっこ」という復興支援団体を作り、多くの仲間たちと活動してきました。こうしたボランティアで行う支援に、復興庁が参考にするところもあるのではないか、と感じています。
政務官として被災地に入り、仮設住宅に入っている皆さんの声を聞くと、圧倒的に“住宅を急いでくれ”という要望が多いです。ですから、国・県・市町村ともに、住宅地の確保と建設が優先です。
特に苦戦しているのは、土地の確保です。
土地の権利関係がはっきりしなかったり、相続が絡んだりで、まずは交渉をすべき人にたどり着くまでがすでに大変です。
そして交渉はそれからになるものですからこれらの点が最も時間がかかってきた要因の一つです。
今これらの点に関しては、復興庁、法務省、国土交通省などが連携をして、非常時における対応を検討しており今後はかなりスピードアップするものと思われます。
先日は、陸前高田市での高台移転のための造成工事の起工式に行きました。これから工事はあちらこちらで始まります。こういう土木、建設は今までのノウハウがバッチリありますので、事業そのものの量は膨大でも一つずつ形は見えてくるものと思われます。
しかし、問題は、すでに被災地では若い世代から流出し、高齢者の割合が増大しており、お金をかけて新しい町を作っても、過疎で高齢化し、産業のない町を作ってどうするんだ、という点です。
震災前の過疎で高齢化の町を復旧することはできても、次世代がいない町の再建を果して復興と呼べるのか、ということでもあります。

■課題解決のカギ
震災前と後の被災地においての大きな違いは、私は、外部の人間とのネットワークだと思っています。
ゆいっこが支援している大槌町にも本当に全国から多くの方がボランティアで入ってきていました。これらのつながりを、一時的なものにとどめず、今後の被災地の産業立ち上げの支援や特産品の販路拡大につなげていくことこそが、私は今後の復興のカギだと思います。
被災地のみならず、都市部でできる支援のあり方を、具体的に示すことができれば、全国の思いのある人たちが参画することが可能になります。
実は、これらの支援の動きは、被災地のみならず、都市部においても地域づくりに役立てることができるのではないだろうかと私は考えています。
被災地にも、都市部にも良い結果を産む関係をどう目指していくか。
やはり、生産地である被災地と消費地である都市部が直接生産物の売買で連携をとることを中心に、人と人との交流などにもつなげていくことが必要です。
そのために今足りないのは、ビジョンと同時にそれを支える人です。方向性を持ちプロジェクトを進めていくことができる人が圧倒的に不足しています。
私は復興庁において既存のインフラ整備を進めるとともに、その後の地域の活力づくりのために能力ややる気のある人にどうやって被災地でがんばってもらうか、NPOの方々と連携をしながら具体的に形にするためにがんばっていきたいと思います。