政務官退任のご挨拶

2014年09月11日

今回の内閣改造に合わせて、私も1年7か月間の政務官の職を退任いたしました。立場が代わることに一抹の寂しさはありますが、それ以上に何とか職責を果たせた形で政務官の職を辞することができたことにホッとしてもいます。政務官は政府の一員ですし、立場上は(実態はともかく)各省の事務次官の上に位置していますので、緊張感がありました。

■復興大臣政務官として
私は国土交通省と復興庁の政務官を兼務し、しかも、昨年9月30日以降は岩手県復興局の責任者(正式名称は「駐在」)を拝命していたので、職務内容も充実していましたし、やりがいもありました。
議員浪人中から東北の仲間たちと「ゆいっこ」を立ち上げ、岩手県大槌町への復興支援活動をしていた関係で復興政務官に推薦いただけたという話を聞いていますが、まさしくその岩手県が担当できて感謝しています。また、瀬谷区の有志が募金などで資金を集め、新おおつち漁協に『瀬谷丸』を贈りましたが、この進水式に復興政務官として立ち会うことができたことにも感謝しています。
岩手県担当となってからは、岩手県や被災自治体といくつかの点でしっくりいっていないこともありました。特に用地取得に際し、岩手県が弁護士会と相談をし、今年の初めに陳情してきた超法規的手続きを認める法律案、具体的には土地の所有権を侵害する内容が主となるものでしたが、憲法違反の恐れもあるとして、復興庁としては取り上げることができませんでした。しかし、そのような法律を作らずとも、国でそれまでに様々に対応してきているので求める内容は実現できるということを説明し、また東日本復興特別委員会の審議などを通じて理解してもらうことができました。
国の対応策は収用という制度を中心に制度設計しているのに、そのことを十分理解していただいておらず、昨年、県や市町村が一回も収用の申請をしていないこともわかったので、収用を使ってくれということを改めて申請させていただきました。

■国土交通大臣政務官として
一回生の時は環境関係を主に担当していましたが、横浜のような都市部の環境対策は実は、国土交通省都市局がほとんど担っています。そのため、国土交通委員会にも入りたいという思いはありましたが、奇しくも政務官とういう立場で国土交通行政にかかわらせていただきました。
私は都市局、住宅局、航空局、北海道局、国土政策局、観光庁、国土地理院を中心に担当しましたが、大きなテーマは政務三役(大臣、副大臣、政務官)で対応しました。災害対策(これは首都直下型地震、南海トラフ地震対策なども入ります)、ボーイング787不良問題、JR北海道事件、四国の談合事件、インフラのメンテナンス、国土のグランドデザイン作成などです。
特に、観光は政府全体での「観光立国推進」の方針と合致し、また昨年は、訪日外国人観光客1000万人という具体的な目標がありましたので、そこに注力できました。
昨年、今年のビザ緩和、免税制度の改正、出入国手続きの円滑化、多言語表示のガイドライン作成などの目に見える取り組みと観光庁としてのマーケティング戦略の構築とそのための手段の効率よい連携、また日本政府観光局(JNTO)と観光庁の職務分担の割り振りも整理しました。そして何より、2020年に訪日外国人観光客2000万人という次なる目標があるため、その達成に向けどれだけの予算と体制があれば目標に到達できるのか、逆に言うと、それだけの予算の要求につながるわけですが、それを一定のモデルのもとに仮定をし、根拠をつけて説明できる体制もできました。
その他の担務でも、個別にあげればキリがありません。本当に多くの経験をさせていただきました。その経験を通じて、霞が関での物事の動き方、政策などの決定プロセスというものが少し見えてきた気がします。人事がいかに大事か、人と人のつながりや人脈がいかに大事か、と同時に、今までのいきさつ、歴史も大切だと実感しました。一昔前に言われていた「族議員」、それに官邸、政府中枢と各役所の関係も然り、です。
また、情報が大量に入ってくる分野と薄い分野があるということや、それらの情報を基に役所では真剣に且つ懸命に対応していることも実感しました。
そして今度は政府側からではなく党からの政策決定を学ばなければなりません。その意味からも、国土交通大臣政務官の後に国土交通部会長に就任することができたのは、両面を経験できる好機ですので、今までの経験を生かしていきたいと思います。

■「世界の中の日本」という視点
そして何より、政務官の仕事の中で実感したのは、「世界の中の日本」という視点です。5回の海外出張を体験し、OECDの会議の議長役や安倍総理が行う首脳会談の際の共同声明に関する打ち合わせ、飛行機とその周辺技術のトップセールスなどをやらせてもらいました。今までは「日本という国」という意識を強く持っていましたが、政府の一員として外国と交渉をしていくという経験で、国政は世界と直結しているということを体感しました。
と同時に、日本という国、そして国益というものへの意識や解釈、認識がより強く広くなりました。アジア諸国に日本がいかに期待され、一つひとつの動き、例えば安倍総理が諸外国に訴えてきている「積極的平和主義」がいかに支持を得ているか。その一方で、中国その他の国々もしきりに攻勢をかけてきていることも肌で感じます。日本が一丸となって国際社会の中で信用を得、国際社会に対して貢献をするとともに、日本の環境も整えていく。このことこそ進めていかねばならないことです。
シンガポールでのアジア安全保障会議で安倍総理が日本の平和主義の姿勢を訴えた時、会場から拍手が自然と湧き起こっています。会場にいた日本の関係者は日本が決してアジアで孤立していないことを実感したそうです。そういう事実もマスコミは国民に知らせてほしいと思います。
多くの方々に助けられ、支援をいただいて政務官の仕事もやり終えることができました。そのことに感謝申し上げるとともに、ここで学んだ数々を次にしっかりと活かすべく、今後とも全力で働いていきたいと思っています。

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総理と岩手県の視察をするさかい学

 ↑ 総理の岩手県視察に同行するさかい学。

OECD分科会で議長を務めるさかい学

↑ OECDの「持続可能な都市」セッションで議長を務めました。

シンガポールでの会合に出席するさかい学

↑ シンガポールで行われた第10回アジア太平洋地域インフラ担当大臣会合(閣僚級会合)に出席しました。参加8ヶ国・地域の代表たちと。