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平成21年4月20日 衆議院決算第三分科会速記録(議事速報)

2009年05月25日

脳血管疾患(特にtPA)の処置の状況に関しての質問をしました。
その際の議事録です。
午後一時三十分開議
○谷川主査 休憩前に引き続き会議を開きます。
厚生労働省所管について質疑を続行いたします。
坂井学君。
○坂井分科員 自民党の坂井学でございます。
きょうは脳血管疾患、特にtPAの処置の状況に関しての質問をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。
お手元に横浜市の記者発表いたしました資料を参考でちょっとお配りをさせていただいておりますが、これがことしの四月から横浜市も行政として取り組みをしていただいておりまして、救急医療体制を正式運用ということでスタートいたした、このときの記者発表資料でございます。
これがことしの4からということでございますが、これ以前の、この4月前の話でございますが、私の知人から私が初めてtPAに関して話を聞いた、その知人の奥さんがたまたま脳血管疾患の疑いで救急車を呼びまして、そして運んでもらう、こういうことがありました。朝方の四時半に救急車が到着をいたしまして、そして、ここにデータがありますが、4時36分、5分後にはもう到着をして、そして十四分後には搬送を開始して、病院到着は4時58分ということでありますから、電話をしてから30分しないでもう病院に到着をしている、こういう状況でございました。
脳血管疾患の疑いがあるということを、本人というか私の知人も、それから救急隊のメンバーも、これはそうだということで同意をいたしましたので、tPAのできる医療施設に送ってほしい、搬送してほしい、こういうことでその知人はお願いをしたところでありますが、救急隊は、具体的に言うと、横浜市の脳血管センターに送ってくれ、こう言われたわけでありますが、直近搬送が原則である、近いところに搬送したいという話になりまして、やりとりをした結果、その近くの病院がtPAが対応できるのであれば、いわば脳神経外科もしくは内科の先生がおられるのであれば了承しようということで、その知人は了解をいたしました。救急隊が電話をしたところ、その病院の看護師さんがどうぞおいでくださいと言うので搬送されたということでございます。
しかし、着いてみたら、お医者さんがいないということでありましたし、また、オンコール状態にはなっているという説明でありましたが、一時間は最低かかる場所にいる、こういうことでございまして、要は、当初の知人の要求、要望とはかなり違う状況があったということでございました。
こういった話を聞きながら、このtPAの治療そのものは大変可能性があるものであろうと思っておりますが、いざ実際に、この横浜の場合は救急体制が運用されてまだわずかでありますし、また保険適用されてから3年半程度ということでありまして、まだまだ実は運用の段階でうまくいっていないのではないか、こういうことでありまして、幾つか調べさせていただいたところでございまして、質問をしたいと思います。
まず、このtPAは、専門医が診なくてはいけない、簡単な治療ではなくて難しい判断が必要な治療であって、一歩間違えると脳出血等で死に至る場合もある、こういう治療であるということで理解をしておりますが、このtPAができる医療機関ということで、今回脳卒中加算等々の話の中でも、専門医、いろいろと、十年以上の経験があったりとか講習会を受けているというようなことがありますが、専門医が一名以上いる病院がその該当認定になっております。
まず最初にお聞きをしたいのは、救急の場合の治療の現場、その場所にはその資格を持った専門医はいなくてもいいのかどうかということをまず確認をさせていただきたいと思います。
○水田政府参考人 御指摘の超急性期脳卒中加算についてでございますけれども、これは脳梗塞の治療薬でありますtPAを迅速に投与できる体制を評価するものでございます。今おっしゃいまいたとおり、脳梗塞を発症後3時間以内に投与することが重要であって、これを実践する医療機関におきましては、病院到着後、迅速な診察、検査等を行える高い機能が要求されているわけであります。
その施設要件についてでありますが、一つ、おっしゃいました、脳卒中の治療経験が10年以上ある医師が配置されているということが要件になっております。これは、その場に常時いる必要は必ずしもないわけでありますが、少なくとも投与するのはこの治療経験のある意思が行うということでございます。そのほかに、薬剤師、診療放射線技師等が常時配置されていることでありますとか、脳のCT撮影等や診断が常時行える体制であること、こういったことが決まっているわけであります。
○坂井分科員 先日レクをお願いいたしまして、厚労省の方、何人かおいでをいただきました。そのときに、横浜の体制の現状と、それから、私、川崎の方がかなり進んでいるのではないかということで、そのときにお話をさせていただきまして、これに関連して質問させていただきたい、こういうことでお話をさせていただいておりました。
厚労省の方にお伺いをしたいんですが、この両者は一応比較していただけたのかなと。両者のどこが最も違っていて、そこはどこが一番違っているのかということを、もし感想があれば初めにお聞きをしたいと思いますが、それは検討していただいておりますでしょうか、横浜と川崎の、私が先日も申し上げた事例でございますが。
○外口政府参考人 まず、御指摘のtPAを投与することのできる医療機関でございますけれども、川崎の場合は9つの医療機関、横浜の場合は22の医療機関、まず機関の数が違ってございます。
○坂井分科員 数だけというのは、先日もちょっとあそこの場で、私の議員会館のところでお話をさせていただきました。数だけではなくて、いわば、横浜と川崎の一番の違いは、救急隊が連絡をしたときに、川崎は直接専門医がホットラインで必ず電話がとれる、そして初見、初めにどういう対応をしたらいいか、この患者はどんな可能性があるかということを専門医が直接救急隊員と連絡をして処置を考えることができるというところが最も私は違っているところだと思っております。
横浜に関しましては、今回の病院もそうでありますが、救急隊が電話しますと、看護師さんが出たり、例えば取り次ぎの担当のおじさんが出たりということでございまして、直接専門医が出るということはほとんどないというかまったくない状況だと今考えられておりまして、そこが救急体制をとる段階でかなり違っているということだろうと思います。
このように、まずは川崎、横浜、私は神奈川、横浜選出なんですが、たまたま隣同士の政令指定市でありながら、かなりこの救急医療、特にtPAに関しては対応が違う。要は、川崎に住んでいる方がたまたま脳梗塞を起こした場合にはラッキーであって、横浜に住んでいた場合はアンラッキーであったということではよろしくないということでございまして、各地域でそのような差が出ないように、一定の救急対応のレベルを上げるような指針をつくり、また指導するということが必要ではないか。私はそのようにも考えておりますが、これは救急担当の総務省の消防庁の方とそれから厚労省と、両方にそれぞれお聞きをしたいと思いますが、どのような対応をお考えでしょうか。
○株舟政府参考人 消防庁次長でございます。
まず、疾病の種類あるいは程度に応じまして傷病者に対しまして適切な医療が提供される医療機関に迅速に搬送されるということが、救急搬送にとりましては大変重要であるというふうに認識をしてございます。現状につきましては、例えばこの10年の間に、現場から病院に収容される平均的な時間が随分長くなってきておるというような傾向がございまして、必ずしも十分とは言いがたい部分があろうかと思います。
そういうような点にかんがみまして、消防庁では、今の国会に消防法の改正法案を提出させていただいてございます。
幾つかポイントがございますけれども、その中では、都道府県が、救急搬送、これは主として消防側の問題でございます、それから受け入れ、これは医療機関の方の問題でございますけれども、この両方に共通する実施基準を策定するということがうたわれておるところでございます。実施基準の中、幾つかございますけれども、傷病者の状況に応じまして適切な医療の提供が行われる医療機関のリストというのを定める、あるいは、救急機関のリストというのを定める、あるいは、救急隊が傷病者の状況を確認する、このための基準というのも中に入ってございます。
こういうものが適切に決められるということになりますれば、今先生が御指摘いただいたのは脳疾患でございますけれども、全般的に傷病者につきましてのより円滑な救急搬送が実施できるのではないかというふうに考えてございます。
付言をいたしますと、法の中で、今御指摘ありましたような指針というのが非常に具体的に明示をされているわけでは必ずしもございませんけれども、この法改正ができますれば、消防庁といたしまして、厚生労働省に医療の観点からの御指摘をいただくということで連携をして、実際の実施基準を都道府県が策定するに当たってのガイドラインを示すといったことをやらせていただければというふうに思ってございます。
○外口政府参考人 ただいま総務省消防庁の方から答弁申し上げましたけれども、現在国会に提出されております消防法改正案におきましては、都道府県が主体となって、救急医療に携わる医療機関、地域の医師会、消防機関等が参画する協議会を設置して、地域のおける救急患者の搬送受け入れルールを策定することとしておりまして、その中で、傷病者の状況に応じた適切な医療の提供が行われる医療機関のリスト、またそのリストの中から搬送先医療機関を消防機関が選定するための基準、さらには消防機関が医療機関に対し傷病者の状況を伝達するための基準等を策定し、公表することとなっております。
特に脳梗塞、またtPAが使えるような状況にあるかどうかにつきましては、まずは救急隊の方が患者さんの情報をいち早くつかんで、特に、発見時点からではなくて発症時点からどのぐらい時間がかかっているかということの情報を早く医療機関と共有することが何よりも大事でありますので、こういった指針等を通じまして、現場で適切にこういった治療が行われるよう、総務省消防庁とも協力しながら努力してまいりたいと考えております。
○坂井分科員 まず、急ぎ、迅速ということも大事でありますが、今回の知人の件のように、脳外科の医師がいるところに行っていただきたいという要望があったにしても、それがいないところ、しかも一時間かかるというようなところに運ばれるということではよろしくないと思いますので、適切なところの情報をしっかりと救急隊がつかんで対応できるような努力を今後もしていただきたいと思います。
続きまして、この横浜市のペーパーをちょっと見ていただきたいのでございます。
細かなことで恐縮ですが、表の真ん中辺、「最終未発症時刻から3時間以内である。」イエスかノー、こういうことで書いてありますが、病院に搬送する前の段階でございますので、病院に搬送してから約一時間、小一時間検査に時間がかかるとするならば、ここは2時間以内というのが一つの目安であって、二時間以内に判断をして、そして病院に運んで一時間なり小一時間検査をして、投与、治療の開始が3時間、こういう話にならなければ、これはある種ミスリードしていく可能性もありますが、まだ行政の中においてもこういう段階であるということで、引き続き啓蒙というか、多くの方に知っていただく作業というものをしていただきたいなと要望させていただきます。
この裏を見ていただきたいんですが、これが横浜でtPAが実施される、この治療が実施される一覧となっております。右側の実施の欄の二重丸が超急性期の脳卒中加算の届け出医療機関、すなわち、厚生労働省が示しました基準をクリアしているという機関でございまして、横浜の救急隊は、要はこの医療機関であるかどうかを一つの大きなメルクマールとして脳梗塞の患者を運ぶ、こういうことに今なっているわけでありますが、先ほど申し上げたような状況があるということで、病院の質の確保というのが大変大事ではないか。数だけそろえても結果が出ない病院ばかりじゃしようがないわけでありまして、結果もしっかり出ている、質が確保された病院が大変大事だ、このようにも思っているところであります。
特に、厚生労働省に届け出をした医療機関は、例えば横浜は22ありますけれども、原則申請主義になっているのではないか。一応6ヶ月以内には厚生労働省の方でチェックをするというような話があるようではございますが、実際、横浜の現場におきまして実施をされてはいないのではないか、私はそのように聞いております。これは私が直接担当者に聞いたわけではありませんが、関連の医師から聞いたところによりますと、うちはない、こういうことでございますので、ここのチェックをしっかりとやるべきではないか、このように思っております。
例えば、この22の病院の中には、通常の医療監視のときにも手術室を見せない、オープンにして中を見せない、こういう医療機関も二重丸になって入っているわけですね。こういったところが本当にtPAの実施機関としていいのかどうか、このチェックというものをしっかりすべきではないか。ちょうど1万2千点の加算が出ましたので、こぞって手を挙げてくるかと思いますが、そういった中で一定の質の確保をしなければ私はだめだと思います。そのチェックの機能をするべきではないか。
もう一つは、申告どおりでなかった場合、ペナルティーというものは想定しているんでしょうか、こういう質問であります。例えば、今回私の知人が運ばれた病院は、ホームページには、15分以内に治療を開始できるように体制をとってあります。こういうことでうたってあります。しかし、実際今回行った場合には、何とオンコールで少なくとも一時間はかかる場所だ、こういうことでございまして、これも、その病院のホームページでありますから厚労省に出したものではありませんが、うたっているものと中身と違うということの一つだと思います。このようなことがあった場合どのような対応をお考えなのか、お聞きをしたいと思います。
○水田政府参考人 診療報酬上の話からさせていただきますと、先ほどの加算を受けられる、これは御指摘のとおり手挙げでございます。申請を受けてそれを登録するわけでありますけれども、これにつきましては、その登録した要件を満たしていないということは、監査でわかる場合には、場合によっては取り消しに至るような措置がとられるわけでございます。
ただ、それはあくまでも施設要件を満たしているかどうかという観点で監査に入った場合に見つかればそうなるということでございまして、今御指摘のような、標榜といいますか、自分が言っていることと違うかどうかという点は、診療報酬上はそこを問う仕組みはないわけでございます。
○坂井分科員 診療報酬上の話であっても、いわば、今申し上げてまいりましたような、24時間技師がいるかとか、施設があるか、またそれは機能できるようになっているか。例えば、恐らく一時間以内に医師が来るような話になっておりますが、しかし、登録の医師が1名しかいない場合は、その病院に患者が運ばれてきたたびにその医師が必ず駆けつけるということになっておりますが、変な話ではありますが、救急をやっているときは毎晩駆けつけなければいけないというような状況も当然想定されるわけでありますし、それが本当にできているかどうかということをまずはしっかり質の確保をチェックしていただく体制を要求したいと思っております。
また、実際に横浜市の現場がどうなのか、横浜市の現場も厚労省の出先の機関も一生懸命やりたいとは思っておりますが、どうもやはり人手が不足をしているという現状があるようでございますので、その辺のところもしっかり現場を見ていただいて、その状況も把握をしていただきたいと思います。
また同時に、質の確保のためにもう一つ必要なことは、私は透明性であると思いまして、結果を公表することではないかと思います。ある病院に関してはきれいにすべて公表したところもありますが、ほとんどのところは、何例処置をして、その結果うまくいったのはどのくらいか、死に至ってしまったのはどのくらいか、後遺症が残ったのはどれくらいかということを余り発表していない、このようにも思います。今、651施設が加算の対象施設ということでございますが、その中でどれだけの施設が治療数や成功率、また死に至らしめてしまった率などを公表しているんでしょうか。また、もし発表していないところがあるということであれば、なぜ発表しなくていいとしているのか、もしくは発表義務としないのか、これをお伺いしたいと思います。
○外口政府参考人 医療機能情報の提供につきましては、医療機能情報提供制度を設けて、病院等に対して、患者さんが病院等の選択を適切に行うため、診療時間や地域医療連携体制等の情報の公表を義務づけているところであります。
一方で、御指摘の、成功率とか致死率等の、いわゆる医療提供体制についての情報をさらに一歩進めたアウトカム情報につきましては、これは評価の指標として関係学会においても明確な定義や基準がまだ確立されていない状況にあります。したがいまして、651施設の中で自主的に公表するということはあるかもしれませんけれども、義務化するようなことにつきましては、これは関係者の意見を踏まえた評価の指標の定義や基準についてのさらなる議論がまだ必要と考えております。
現在、診療報酬においては、超急性期脳卒中加算として、医師の経験や医療機関の医療提供体制の方を評価しているところでございます。まずは、こういったことを踏まえまして、tPA治療を提供できる医療機関の充実、あるいは、患者さんが適切な治療を受けることができる体制整備として先ほど申し上げました消防機関との連携、こういったことが大変重要でございますので、これを充実するべく努めてまいりたいと考えております。
○坂井分科員 ということは、その定義や内容が学会等で決まれば、それは公表を義務化するということでよろしいんですか。
○外口政府参考人 アウトカム指標につきましては、これは脳卒中だけではなくほかの疾患についてもいろいろ議論がございます。
例えば、がんいついては五年生存率という、かなり確立された定義があるわけでございますけれども、一方で、それでは、がんについても、そういった人たちの最初に治療を開始する前のステージはどうであったかとか、それからあとがんの種類、こういったことをどうとらえるかというような議論がまだ残っております。
それから、脳梗塞の場合、定型的な対象と別に、慎重投与をする群がございます。例えば高齢者の場合とかでございますけれども、こういった対象を、では分母をどうするかといった問題とか、それからあと、効果判断のエンドポイント。例えば治験とかでは……(坂井分科員「だから、そういうものが確定された場合には義務化するんですかということをお伺いしているんです」と呼ぶ)そういったときに、客観的、公正にそういうのが比較できるというようなことが関係者の間で確立すれば、そういったアウトカム指標については、患者さんのためにも役に立つものと考えますので、一歩前へ進めることを検討したいと思います。
○坂井分科員 どうもありがとうございます。
局長はそうおっしゃいますが、例えば、運ばれた方がtPAで成功すれば歩いて御自宅に帰る、こういうこともあるわけでありますので、これはできれば何らかの形で発表していくことをお考えいただきたい。
というのは、先ほど言った質の問題から私も大変心配をしておりますのは、急性期の治療をした場合1万2千点の加算がつくことになりまして、これは大変大事な手当だと思いますが、しかし、逆に、その手当欲しさに、それこそ本当は倫理の問題があろうかと思いますが、例えば危ない患者にも行ってしまうようなこともなきにしもあらず、もしそんなことがあっては大変なことでございますので、病院の信用その他、質を確保することも当然一方で考えていかなければいけないということで、これはぜひとも考えていただきたいと思いますし、また、この後、治療の進歩を考えていく際にも、これは考えていただきたいと思います。
次に、要は、脳卒中の救急治療に関しまして、いわば国としての目標の姿を、私は全体像をつくっていくべきじゃないかと思っているんですね。
というのはどういうことかというと、例えば都市部と地方部、横浜は今22の病院が手を挙げてその対象施設となっておりますが、このような場所と、また余りこういう施設がない地方のところと、同じような状況で施策をしていくというのはなかなか難しいと思いますし、また、例えば、50万人当たり1ヶ所、ストロークユニットというそうでありますが、SUというような、脳卒中の専門病棟を設置していく。大体そのような国としての例えばそういう全体像を示しながら、この数限りある人材資源、専門家のお医者さんが多いわけでありませんから、こういった人材の資源を有機的に効率的に活用するということ、これを目指していくべきではないかということを提案させていただきたいと思います。
例えば、横浜においても22ありますが、この数がたとえ減ったとしても、中枢機能を、要は指示をできる、いろいろな指示ができたり中枢機能をするような脳卒中センター的なものを何ヶ所か横浜市内につくり、そこと提携をする、連携をする、その一歩手前もしくはもっと簡単な脳卒中治療ができる施設を有機的に連携することによって、限られた人材資源で対応できるのではないか。
例えば、今回私の知人が運ばれたところには三人の脳神経外科、内科の先生、専門医がおられるわけでありますが、3人では24時間、365日の対応は恐らく無理だろう、大体専門医が7人ぐらい、7人以上いなければ365日の対応は無理ではないかというのが私が聞いた話でありますが、そういった状況でございますので、一病院の枠を超えて、その地域の脳神経外科、内科医、この専門医の人たちをやはり一ヶ所に集めて、うまい形でこれは国民の安心と安全を確保していくことが必要ではないかと思います。
これには、一つの病院にはやはり経営がありますし、また収入というものもありますから、病院ごとが話し合って民間でやれ、ボランティアでやれということはなかなか難しいと思いますので、どうしても行政が旗振り役をする。その際には、一定の国の脳卒中治療の全体像、これをしっかりとつくって、それに応じて、例えばこういう形で横浜はやりなさい、川崎はやりなさいということを指導していくというような体制が今後必要ではないか、こう思いますが、いかがでしょうか。
○外口政府参考人 脳梗塞を含む脳卒中の医療提供体制でございますけれども、これは、先ほど来御質問いただいております急性期の治療に加えて、回復期の治療あるいは在宅の治療、こういったことも含めて、医療計画を通じて患者さんがその状態に応じた医療を受けられることが大切であります。この点で、現在、都道府県が、医療計画を通じて各地域において医療機能の連携体制を構築することを目指しているところでございます。
特に、急性期の脳卒中医療についてでございますけれども、先ほど消防法改正法案の話がございましたけれども、この中でも、救急医療に携わる医療機関、医師会あるいは消防機関等が参画する協議会を設置して、こういった中で救急患者さんの搬送受け入れルールについての議論を進めていくこととなっておりますので、こういった中で、都道府県の中で個々の医療機関がどういうふうに連携をしていくべきか、あるいは、その中で国あるいは都道府県がどういった役割を担うべきかということも議論が進むと思います。こういったことをよくお聞きしながら、国としてどういったことができるか、よく考えてまいりたいと思います。
○坂井分科員 ですから、医療機関は経営もやっていかなければいけませんが、同時に、国民のいわば医療を支え、そして生命を支えているわけでありますから、その辺をお考えいただいて、全体として全国の国民の方々が安心して治療を受けられるような、こういった体制をぜひ考えていただきたいと思います。
最後に、これは私が不勉強なのでぜひとも教えていただきたいと思っておりますが、この脳卒中対策に関しまして、一部の学会の先生方から、脳卒中の対策の基本法を考えたらどうか、こういうお話が出ているかと思います。
この基本法は、いわば、先ほど申し上げましたような、全体を通してこういう治療をしていくんだ、またこういう体制をつくっていくんだということを実現するためには、縦割り行政であるとか、また細切れの対応、各部署ごとの対応ではなくて、一本横にくし刺す形でやっていく、要は、まとめていくために基本法というのも一つの方法であろうと私は思っております。
今、これは、どちらかというと、中山先生を初めとする議員連盟の方で議論がされているというようなお話がありましたが、これに関して厚労省はどうお考えなのかということを最後にお聞きしたいと思います。
○上田政府参考人 脳卒中対策基本法につきましては、脳卒中を考える議員の会が中心となり、現在、議員提案による立法化に向けて検討がなされているものと認識をしております。
脳卒中は、我が国の死亡者数第3位の疾患でございます。後遺症により生活の質が損なわれることが多いことから、私どもといたしましては、その対策は極めて重要であると考えております。特に、生活習慣病対策などの発症予防から、急性期、リハビリや介護に至る全体を視野に入れた対策を進めることが重要と考えております。
このような観点から、今後とも、議員立法の動向を注視しながら、引き続き脳卒中対策をしっかり進めてまいりたいと考えております。
○坂井分科員 質問時間が参りましたのでこれで終わりますが、これは救急の問題でもありますし、特にtPAというのは本当に成功したときには歩いて帰れるほど劇的な効果を上げる治療でありますので、ぜひ、安心をして治療が受けられる体制づくりをしていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。
○谷川主査 これにて坂井学君の質疑は終了いたしました。